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株式会社TKC発行企業向け情報誌「戦略経営者」11月号に掲載されました!

株式会社TKC発行企業向け情報誌「戦略経営者」11月号に掲載されました!

株式会社TKC発行の企業向け情報誌「戦略経営者」2024年11月号に当事務所のお客様である、サンメディカル株式会社様の記事が掲載されましたのでご紹介させていただきます。

特集 介護を支援する職場づくり

 TOPICS  サンメディカル 歯科材料製造、販売

柔軟な在宅勤務制度の実践で多様な働き方を支援

子育てサポートの証しである「くるみん認定」の取得やイクボス宣言の実施など、年齢、性別にとらわれない働き方の支援で注目を集めているサンメディカル。育児、介護を抱える社員からとりわけ高い評価を得ているのが、柔軟性を増している在宅勤務制度である。

主力製品「スーパーボンド」は歯科用接着剤で50%超のシェア

主力製品「スーパーボンド」は歯科用接着剤で50%超のシェア

 育児、介護等のライフイベントで社員のキャリアにブレーキをかけない──。
 そんな目標を掲げ、社員が多様な働き方ができるよう後押ししている企業が滋賀県守山市にある。歯科材料の製造販売を手がけるサンメディカルだ。メーカーでは珍しく女性社員が約半数を占める同社が、「女性活躍推進チーム」を設置したのは2016年のこと。石田忠総務部長が設置の経緯を説明する。
 「会社の成長には女性社員の活躍が不可欠であると考え、推進チームを立ち上げました。各部署からメンバーを募り、男女9名からなるワーキンググループ(WG)を結成。キャリアアップ支援策について半年間討議を重ねました」
 施策を議論する際、指標として参照したのが「滋賀県女性活躍推進企業認証制度」の要件に規定されている項目だった。同制度は32項目の達成状況に応じて、「一つ星」から「三つ星」まで3段階の認証が付与されるしくみになっている。推進チームのリーダーを務める小松亜沙美さんはこう振りかえる。

 「WGの活動の方向性を話し合った結果、二つ星企業の認証取得を目指すことになりました。当社が要件をどの程度達成しているか確認したところ、クリアできていない項目が複数ありました。そこで、各項目を重要度と緊急度の二つの観点から分類し、重要かつ緊急度の高い項目に対する打ち手から議論することになったんです」
 当時、要件を満たしていなかった項目には、フレックスタイム制度の導入や介護関連の内容もあった。
 WGでの議論と社長への答申を経て実現した新たな働き方のひとつに、在宅勤務制度(Work From Home)がある。17年に試験的に導入して以降、当初あった職種や経験年数などの制限を段階的に撤廃してきた。
 「在宅勤務は原則週2日までとしていますが、家族が病気にかかったり介護が必要になったりした場合は、上司の承認を得て3日以上行うこともできます」(石田さん)

左から石田忠氏、小松亜沙美さん

左から石田忠氏、小松亜沙美さん

サンメディカル株式会社


設立  :1981年2月
所在地 :滋賀県守山市古高町571-2
売上高 :32億円(2024年3月期)
従業員数:140名

働き方を不断に見直す

 ある社員は、在宅勤務しつつ介護休暇を取得して、家族を介護した。コロナ禍で顧客とのオンライン商談が定着していたため、業務に支障をきたすことは特段なかった。
 「当社には研究開発部や生産部、薬事部などさまざまな部署があり、当初は在宅でできる業務があるのか懐疑的だった社員もいました。ただ、今では多くの社員が在宅勤務を活用しています。例えば、研究開発部の社員は出社時に実験を行い、自宅では資料作成を行うといったように、業務をうまく切り分けているようです」(小松さん)
 在宅勤務が軌道に乗った要因のひとつとして挙げられるのは、ノートパソコンの全社員への貸与。出社と在宅勤務のどちらにも臨機応変に対応できるよう、社内でもパソコンを常に持ち歩く社員の姿も見られるようになった。

働き方を不断に見直す
業務に集中できる個室を設置

業務に集中できる個室を設置

 WGの活動が実り、17年に二つ星企業の認証を取得した同社。女性活躍推進を起点に始まったキャリアアップ支援策は、社員の意見を取り入れつつ、より利用しやすい内容に絶え間なくブラッシュアップされている。
 石田さんはこう語る。
 「4名の社員代表と総務部のメンバーが毎月一度話し合う場があり、社内制度に関する要望を聞き、手直しを図っています。在宅勤務と半日休暇・時間休の併用や、半日休暇取得上限の年間12回から22回への拡大もその一環です。今後も多様な社員が活躍できる体制づくりをいっそう推進していきます」
 社員のキャリアアップの障壁を取り払う取り組みは、これからも続く。